Vote
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2017年10月22日の日曜日。衆議院総選挙の投開票がありますね。

今回の選挙戦の争点は・・・、

  • 消費税10%への引き上げ分(2%)の使い道
  • 憲法改正(9条への自衛隊明記など)
  • 原発政策(継続か廃止か)
  • 安全保障(直面する北朝鮮問題や集団的自衛権・存立危機事態法など)
  • 安倍政権への国民の審判(モリカケ問題の誤魔化し、共謀罪の強行採決や安保法制の閣議決定)

などなど。

政局面でも混乱をきたしてる今回の選挙、こんな話題いっぱいの選挙は久しぶりじゃん!

投票率を見てみると・・・

ここに「総務省選挙部」出典の「衆議院選挙投票率推移と年代別投票率」に関する資料があるんだけど・・・。見てみて!!

・衆議院総選挙投票率推移

・衆議院総選挙年齢別投票率

図表引用:総務省選挙部「目で見る投票率」

 

投票率推移の表を見てびっくりです。以前(昭和)は投票率は平均で70%以上をマークしていたんですね。それが平成に入って小選挙区制で選挙が行われるようになると、投票率は一気に落ち込んで50%台となります。原因は何なのか?素人目の推測でしかないのだけど、おそらく選挙区単位における候補者の選択肢が狭まったことに起因してるんじゃないか・・・な?

現在一回の国選にかかる費用は、おおよそ600億円から700億円と言われてるけど、以前中選挙区制で選挙が行われていた時期は約1.5倍ほど費用が掛かっていたとか。中選挙区制から小選挙区制に変わったのもそこに原因があったわけだけど、出来ればまた中選挙区制に戻して欲しいものです(もちろん費用は現状と同等程度に抑える対策をしてもらって・・・)。

次に年代別の投票率を見てみると・・・、これも驚愕。20代と60代・70代の投票率で倍以上の差があることがわかる。この20代の投票率は結構絶望的なとこがあって、前回の参議院選挙(選挙権が18歳以上に引き下げられた)では、10代の投票率よりも下回ってたからね。

そしてこの年代別投票率の結果が我が国の将来にとって大問題だと思うわけです。

くたばれ!シルバー民主主義!!

選挙結果から高齢者の政治的影響力が強まっていることがわかったけど、政治家たちはこの結果を受けて長期的な政策というよりも、次期選挙当選を念頭に高齢者に寄り添うような政策(社会保障費が年々膨張しているのもその結果)を多く打ち出すようになってます。こんな現象を「シルバー民主主義」と言います。逆に働き盛りの世代から所得税の徴収が増えて、その不均衡さで世代間の対立も起きてるわけです。「保育園の待機児童問題」、「子供の貧困問題」、そして今回の選挙の政策のひとつになっている「幼児教育や高等教育の無償化」などはシルバー民主主義の弊害かもしれない。

「高齢者に寄り添う形での政治が大半を占めている。」と言われても仕方ない現状の中、若者に向けた政策や全体的にバランスのとれた政治を目指すにはどうすればいいのか?一つの方法として、「若者の投票率を上げていくこと」が重要になるんじゃないかな?特に働き盛りの20代・30代の投票率は深刻。

もちろん高齢者を対象とした社会福祉制度も、将来の若者たちにとって必要な制度ではあるけれども、それらの制度は一貫した(長期を見据えたゴールに向かって)つながりの中で設けられているものなのか、なんだか疑問を感じてしまいます。

政治家が描くグランドデザインは?

前述した“長期を見据えたゴールに向かった一貫した政策”だけど、今の政治家からは20年・30年・50年・100年後を見据えた国家のグランドデザインが見えてこない。実際に声高に訴える政治家は皆無。だからそれぞれの政策に一貫したつながりが見えてこないわけで、国会では将来を見据えた超長期的なグランドデザインを描いて、コンセンサスをとって頂きたい。でないと色々な政策が個々に孤立してつながりを感じられない様に感じる現状を打破することは出来ないと思う。

その為にも「選挙へ行って投票する」という我々国民の行動が重要だ。小選挙区制により選択肢が狭まって「投票したい立候補者がいない。」と言うが、今すぐ選挙区制度が改善されるわけはないし、ひとつ視点を変えて投票してみては?

「いい候補者に投票するのではなくて、悪くない候補者に投票してみる。」

これでいいんじゃないかなぁ?

それでも選べないなら・・・最悪「白票」を投じよう。(一票にはカウントされないが投票率にはかかわることが出来るし・・・)

とにかく「若者よ、選挙に行こう!」