近未来に起こるであろう電脳世界と人間の関わりを、卓越した想像力で描写した士郎正宗のSFマンガ。その後、押井守監督がアニメ映画化、大友克洋の「AKIRA アキラ」と並んでジャパニメーションの代表作として日本はもとより世界的にも話題をよんだ「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」が、ハリウッドでリメイクされたのがこの作品「GHOST IN THE SHELL」。今月から日本での上映がスタートしています。(逆輸入だな^^)
「攻殻機動隊」は好きな作品だったので、早速観に行ってきたので感想を・・・。
日本のアニメ作品のハリウッドリメイクといえば、「ガンセイバー」(機動戦士ガンダムのリメイク)や「ドラゴンボール」とかかなりの期待外れのでした。今回の「攻殻機動隊」も「ホワイトウォッシュ」(有色人種の役を白人に演じさせ、白人化してしまうこと)的な問題もあったのだけれども、でも草薙素子って名前は日本人だけど、有色人種なのかぁ?全身義体化されているのに?僕的には作品をスポイルする様な大きな要素にはならないと思うんだけどね。とは言え、これまでの期待外れ作品のこともあり、大きな期待は持たずに映画館へ(裏を返せば期待していたのかも?^^;)。
でもって鑑賞してみての感想ですが・・・、評価は「期待以上」でした。^^
うん、面白かった。
ストーリの詳細は上映されてまだ間もなく、ネタバレ必死になってしまうので差し控えますが。おおまかにいうと、「攻殻機動隊」の世界観とテーマをストーリーの根幹にして、「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」そして「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」などからエピソードチョイスして、ストーリーが再構成されてました。
攻殻ファンワクワクのシーンもしっかり入ってますよ。
- お馴染み、光学迷彩で消えながらの高層ビルからの降下シーン。
- 多足歩行戦車vs少佐(ハッチを無理やり開けるシーンも・・・)
- 料亭にて芸者ロボットクーデター?
- バトーとバセットハウンド。
- 電脳ダイブ(少佐vsクゼ)
などなど・・・。観てて「フフフッ」ってしちゃいますよ。
キャスティングだが、今回の作品では主役のスカーレット・ヨハンソンが演じるのは、ミラ・キリアン少佐。「あれ?草薙素子じゃないの?」って思うかもしれませんが・・・、ご安心くださいな。「草薙素子」はちゃんと登場します。また、この少佐と素子の関係にS.A.C 2ndGIGに登場したクゼがカギを握る。(原作での素子とクゼの関係性を活かしているように思えます)たけしの荒巻は原作より強くて怖そうなイメージだけどアリかも?
そして今回特筆すべきは日本語吹き替えキャストです。
なんと主要の登場人物が「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズと同じ声優が起用されているんですよ。例えば・・・
- ミラ・キリアン少佐/草薙素子:スカーレット・ヨハンソン/田中敦子
- バトー : ピルー・アスベック/大塚明夫
- クゼ:マイケル・ピット/小山力也
- トグサ:チン・ハン/山寺宏一
という感じで・・・。
「洋画は字幕版しか見ない」というこだわりの方も、攻殻ファンならば今回は吹き替え版をおススメしますね。
最後に締めで・・・。
「ネットは広大だわ」