北朝鮮問題、森友・加計問題、米トランプ大統領アジア歴訪、日馬富士暴力問題などなど、世間では色々な出来事がメディアで取り上げられてますが、沖縄の米軍基地問題は今も沖縄と政府で闘争が続いていて、沖縄が国を相手どっての訴訟にまで発展している状況です。
そんな中・・・今回、沖縄の反対派の運動を勇気づける出来事が・・・。
ドイツ・ベルリンに本部を置く国際平和団体「国際平和ビューロー」(IPB)は24日、スペイン・バルセロナで今年のショーン・マクブライド平和賞の授賞式を行い、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」に授与した。同会議の高里鈴代共同代表(77)がメダルを受け取った。
「オール沖縄会議」「国際平和ビューロー」って何?
今回ショーン・マクブライト平和賞を受賞した「オール沖縄会議」ですが、いったいどんな団体なのだろうか?なんとなく沖縄の基地問題に反対している団体かな?くらいは推測できますが・・・。
オール沖縄会議(オール沖縄)とは
オール沖縄(オールおきなわ)は、沖縄県宜野湾市の米軍普天間基地の名護市辺野古移設反対派による政治的統一戦線・選挙運動である。また、その活動を統括する組織として2015年(平成27年)12月に結成された「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の略称。
2014年の沖縄県知事選挙において、辺野古移設反対派の翁長雄志を支援する枠組みとして具体化した選挙活動が、「オール沖縄会議」の前身のようですね。
「オール沖縄会議」の活動は、県民大会などの運動や、基地移転問題に反対する候補者への選挙協力や選挙活動になるようですね。そして「オール沖縄会議」には、社民党・日本共産党・自由党などの国政政党や、沖縄社会大衆党・民進党沖縄県連・那覇市議会新風会・沖縄県議会おきなわなどの地場政党や会派が参加。また沖縄県知事・那覇市長・名護市長といった首長も参加し、現在は沖縄県議会および那覇市議会において過半数の勢力を確保している。さすがに自民党や公明党は参加していません。当たり前かぁ。
「国際平和ビューロー」とショーン・マクブライド平和賞
オール沖縄会議が、国際平和ビューローからショーン・マクブライド平和賞を受賞したというニュースを受けて、僕らが聞きなれない、「国際平和ビューロー」と「ショーン・マクブライド平和賞」って何なんだろう?(平和賞なんて、ノーベル平和賞くらいしか知らないしね^^;)
国際平和ビューロー(International Peace Bureau ; IPB)は、独ベルリンに本部を置き、国際的に活動する平和団体で非政府組織(NGO)である。
そしてショーン・マクブライド平和賞は、国際政治家であるショーン・マクブライド(国際平和ビューローが支援)の平和活動の功績を記念して、1992年に国際平和ビューローが設けられた賞で、平和や軍縮などの分野で活躍した個人・団体に贈られるようです。
ショーン・マクブライドは、アイルランドの国際政治家である。アイルランドの国内政治家を経て、20世紀初頭には、国際連合、欧州評議会、アムネスティ・インターナショナルなどを含めた多くの非政府組織を創設。1974年にはノーベル平和賞、1975年にはアメリカ正義メダル、1975年から1976年にはレーニン平和賞、1980年にはユネスコシルバーメダルを受賞した。1988年1月15日没。
世界が評価した沖縄の米軍基地反対運動
沖縄の基地反対運動は、オール沖縄会議が結成されるより、ずっと以前から草の根の運動として行われていた。授賞式に参加したオール沖縄会議の高里鈴代共同代表は、米兵が沖縄で起こす事件、米軍機の事故が繰り返されるなどしてきた歴史を紹介し、「世界中の多くの人々が、沖縄の現状を知るようになることを願う」と訴えた。そんな沖縄の反対運動は、その後基地移転反対派の翁長知事をはじめとする、オール沖縄会議の活動に引き継がれている。IPBはオール沖縄会議の活動を、長年にわたって米軍基地に反対し続けてきた「不撓不屈の非暴力闘争」と称賛し、満場一致で授賞を決めた。
この受賞は、現在沖縄の辺野古新基地建設で反対運動をしている沖縄県民に、大きな力を与えたに違いありませんね。逆に、基地移転を推進している政府には、いささか耳が痛い賞になったのでは?
翁長沖縄知事は、オール沖縄会議のショーン・マクブライド平和賞受賞について「辺野古新基地建設に反対する非暴力の取り組みが評価された。沖縄県民にとって大きな励みになる」「国内外で沖縄を支援する団体の活動や、連帯の輪が広がりつつあることを心強く感じている。」とコメントした。