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昨日の9月22日、フジテレビで放映されていた『災害レスキューSP未公開映像!カメラがとらえた救出の瞬間 自衛隊救助部隊の闘い』を見ていて、人命救助という尊い使命にただただ敬意しかなかった。

どれもが命がけ、過酷で衝撃的な救出劇

韓国籍タンカー座礁沈没

強風と荒波の深夜、海に流出した重油にまみれながらの人命救助。高波にさらわれ船から海に落とされた船員を助けるために一人海に入った救助隊員だったが、船の破片にあたりそのショックで海に浮かぶ重油を飲んでしまう。この隊員は引き上げられ病院へ運ばれるが、彼の犠牲のおかげでその後の救助において重油対策をとることが出来た。そして病院に運ばれた隊員は、自分の体調そっちのけで病室のテレビで救助の状況をニュースで確認していた。自分の体調が悪い中救助のことを優先に考えてしまう使命感に脱帽です。

御岳山噴火

噴煙と強風そして急斜面に降り積もる火山灰の中、救助ヘリからロープ一本で降下した救助隊員。火山噴火による史上最悪の惨事となった“御岳山噴火”。噴煙と火山灰と強風そして寒さ。過酷な状況にもまして急斜面での捜索と救助作業。行方不明者の捜索は冬季は一旦休止されたが、翌年の夏まで続くことになる。

不発弾処理

沖縄の市街地での大戦中に投下された不発弾の命がけの処理作業。ちょっとしたミスが大惨事を引き起こす不発弾処理作業。そんな不発弾が発見されたのが市街地(住宅街)。慎重に信管を抜く作業を行う爆弾処理隊員、小さなミスは処理隊員の命のみならず周辺住民の多くの命をも奪いかねない。まさに決死の真剣勝負、そのプロフェッショナル魂に脱帽。

東日本大震災

津波により自らの基地が水没、航空機も全壊した中での救助隊員の萎えない使命感。津波により水没した航空自衛隊松島基地(宮城県)。そこに所属する松島救助隊の所有するヘリを始めとする航空機も津波で全損した。本来ならすぐさま宮城や岩手といった管轄区域の救助作業にあたらなければならなかったが、何もできない状態。しかも家族が被災し安否不明な隊員もいたりする状況。そんな状況下でも「必ず助けに行く!」という強い使命感を持ち、ブレずに任務を遂行しようとする救助隊員の姿に感動。

などなど・・・。

「人命救助」という尊い任務を茶化すな

自衛隊救助部隊の「人の命を救う」という使命感はとても尊い。強固な信念のもとに、ある時は自分の命を危険に晒して、時として家族の安否や命を後回しにしてでも「人命救助」を成し遂げていく。そんな救助隊員の姿を見て、只々敬意しかない。

話は反れるように思えるが、安倍首相は憲法9条の改正において、自衛隊の存在を認める条項を付け加える加憲を主張している。改憲理由は、災害時の自衛隊の活動(人命救助、補給や瓦礫撤去等の土木作業)を引き合いに出して、「多くの国民は既に自衛隊を認めいる。一日でも早く憲法に付加させて制度化させたい」と改憲(加憲)の根拠としている。そのこと自体はごもっともな話なのだけれど・・・。

何故か、安倍首相は自衛隊及びその活動を、憲法改正の道具として使っている様に思えてならない。改憲という視点で考えれば、自衛隊の付加よりも安全保障面での「緊急事態条項」等の方が優先度は高いように思えるのだが・・・。

安倍さん、自衛隊の尊い任務を茶化すことだけはしてくれるなよ。