昨年(2017年4月)に公開された「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に、アベンジャーズのメンバーに混じってちょい役で登場していたスパイダーマン。その彼が主人公の新作映画、「スパイダーマン/ホームカミング」が公開されたので、早速観てきました。

ストーリーや設定など、色々な部分で「今後に期待が持てそうな作品だなぁ」と思いながら楽しませてもらいましたよ。

あれ、スパイダーマン誕生のいきさつは?

スパイダーマンといえば、高校生の主人公ピーター・パーカーが、研究所の見学時にクモに噛まれ、驚異的な跳躍力や腕力、そして壁に張り付いたりとクモの特殊能力を身につけてしまう、というスパイダーマン誕生の経緯が物語の冒頭で描かれますが、今回の「スパイダーマン/ホームカミング」では、周知の事実ということなのか?「人間からクモ男へのいきさつ」は省略されています。なんとも潔いっていうかなんというか、

ご存知の通り今回のスパイダーマンでは、アイアンマンことトニー・スタークがピーターと深くかかわっています。どうやらトニーとピーターの叔父、ベン叔父さんは知り合いだったようです。(でもその部分に関しての詳細は不明のままですが・・・)

アベンジャーズが活躍する世界に身を置くスパイダーマン

冒頭にも書きましたが、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でアベンジャーズに混じってちょい役で登場していたスパイダーマン。「ホームカミング」でもアベンジャーズの世界、そしてその設定の中に身を置いてます。本編CMでも公開されていた「シビル・ウォー」のシーンをピーターの視点でホームビデオ風に撮ったシーンから始まることで、今回のスパイダーマンはアベンジャーズの世界のキャラクターだということが理解できる。

また、スパイダーマンといえばその風貌を印象付けるスパイダースーツですが、今回はスターク社のテクノロジーが詰まったものになっていて、ピーターはスタークからそれを提供されて着用しています。(使い慣れるまで悪戦苦闘していますが・・・)

ピーターはアイアンマンをはじめとするアベンジャーズに憧れを抱いていて、「何とかメンバーの一員に」と画策しているけれども、スタークは「ご近所の英雄でいろ」的なことをピーターに言って諭し、アベンジャーズのメンバー入りを拒んでいます(おそらくベン叔父さんとの関わりが関係しているんだと思いますが)。それでもピーターはスパイダースーツにかけられた制限を解除したり、ご近所の英雄たる活動を「スターク社の研修」と言ったりしているのが面白い。

今回のヴィラン(悪役)、ピーターとの関係は?

スパイダーマンに登場するヴィランですが、そのほとんどは主人公のピーターと何らかの関係をもってます。

「スパイダーマン」ではグリーン・ゴブリン。このグリーン・ゴブリンは、オズコープ社の社長でピーターの親友、ハリーの父親という設定。また「スパイダーマン3」では、ハリーまでもがピーターへの復讐と憎悪から敵となる。

「アメイジング・スパイダーマン」では、ピーターの父であるリチャードの僚友だった、コナーズ博士がリザードとなり、ピーターと対峙する。またガールフレンドのグエンの父が、スパイダーマンを執拗に追う警察官というキャスティング構成だった。

そして今回「スパイダーマン・ホームカミング」では、エイドリアンという闇の武器商人がスパイディの宿敵となります。エイドリアンは、ピーターが思いを寄せるガールフレンドのリズの父という設定。

アベンジャーズが対峙したチタウリとのニューヨークの決戦後、後始末を任されていた会社の経営者エイドリアンだったが、スターク社が組織したダメージコントロール組織の介入により職を失ってしまう。その際にエイドリアンはどさくさに紛れてチタウリの残骸を入手する。職を追われたエイドリアンは、スターク社に恨みを持ち、チタウリの残骸を再利用した特殊な武器を開発して、闇の商人となっていった。エイドリアンは、自分用に開発した飛行スーツ「バルチャー」を着用して、自分の仕事の妨害をするスパイダーマンの打倒に燃える。

「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」スパイダーマンの根幹にあるテーマ?

スパイダーマン扮するピーター・パーカーは高校生という設定。

いち高校生の青年が、超強力な力を授かってしまう。普通なら自分の都合のいいようにその力を使ってもおかしくないと思うんだけど、ピーターはその正義感から「ご近所の英雄(ヒーロー)」として活躍しています。そして対峙する凶悪な敵に対しても、命をはって戦うスパイダーマンですが・・・。その結末にはいつも悲劇が付きまといます。

ピーターがその能力から犯した最大の過ちとして、ベン叔父さんの死があげられます。レスリング大会に出場するため会場に訪れたピーターは、そこで警備員の追跡から逃げる男を「対応する事件じゃない」的な軽い気持ちで見逃します。実はその時に逃げていた男が、直後にベン叔父さんを撃ち殺してしまいます。それを知った彼は自分を責め、その後ピーターはベン叔父さんを殺した凶悪犯を追い詰め、自制ができない状態で復讐します。

その時にピーターがベン叔父さんが言っていた言葉、「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」を思い出し理解することになります。(スパイダーマンより)「スパイダーマン・ホームカミング」では、ここのシーンは省略されていますが、トニー・スタークとベン叔父さんの関係、トニーが安易にピーターをアベンジャーズのメンバーにしたがらず、「ご近所の英雄」でいろ的なことを言っていることから、今後の作品の中で扱われるんじゃないかと?っていうか僕的には、スパイダーマンのテーマ的な部分に思えるので省略はして欲しくない部分です。ぜひ描いて頂きたいですね。

色々な展開が予想できる今後に期待大!

今回のピーターの活躍や彼の成長を見て、それなりに評価したトニー・スターク。今後のアベンジャーズ作品でスパイダーマンはどう関わっていくのかワクワクしちゃいます。

また本編では描かれなかった、ピーターやベン叔父さんとトニーの関係、そしてスパイダーマン誕生秘話など、「今後の続編で描かれていくんじゃないの?」って、誰もが思ったんじゃないかな?

事実、アベンジャーズの次回作での参戦や、スパイダーマン単体での続編の噂ではない情報もあるようです。今後が楽しみですね!

あ、今回の作品ですが、エンドロールでは退場しない方がいいですよ!辛抱した方にだけいいことが起きますよぉ~。