子供の頃、夢中になって観たアニメ。懐かしさと当時のワクワク感を思い出しながら、再度観てみると「こんなもんだっけか?」と、正直こんな感想を持ってしまう作品が殆ど。。。あの当時、一世を風靡した「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」でさえ、そう感じてしまう。たぶん今のアニメのクォリティーに対して、当時のアニメのストーリー展開や動画の粗さが目につくからだろう。
先日中古DVDで見つけた「ガンバの冒険」。放映当時、夢中になって観ていた懐かしさからか、気が付けば衝動買い、早速観てみると・・・びっくり。テンポのいいストーリー展開、キャラクターのイキイキとした動きなど、今のアニメと比較しても遜色ない出来栄え。それどころかカメラワーク(この表現が適切かどうかわからないけど)など、今のアニメのお手本になるような表現さえ多々あるくらいの出来映えだ。
気がつけば、ネズミたちの冒険ストーリーに引き込まれ、26話を一気に観ていた。
「ガンバの冒険」のあらすじ
「憧れの海が見たい」。町ネズミ“ガンバ”は、親友の“ボーボ”を連れてドブ川を下り海を目指す。港に着いたガンバとボーボは、港や船を生活圏とするネズミたちのパーティに紛れ込む。ボーボはパーティの食べ物を食べあさり、向こう見ずな性格のガンバは船乗りで腕自慢のネズミ“ヨイショ”に勝負を挑む。そんな盛大なパーティの最中に瀕死のネズミ“忠太”が助けを求めて転がり込んできた。残忍な暴力と恐怖で故郷の島を支配している、巨大な白イタチの“ノロイ”を倒す力を貸して欲しいと言う忠太に、ノロイの噂を知るネズミたちは冷ややかな対応をとるが、困った者に対して見て見ぬ振りが出来ないガンバは、忠太に手を貸すことを約束する。
ガンバとボーボと忠太は、忠太が命からがら島から脱出してきたときに乗った船を探し乗ろうとする。その時、ガンバの心意気に惚れ込んだヨイショとヨイショの幼馴染で博学の“ガクシャ”そして医者を生業とする“シジン”も加わり船に乗り込む。船内では博打好きなネズミ“イカサマ”とも出会い、道中を共にすることになった。そして船は一路、忠太の故郷であるノロイ島へ向かって出港する。
ガンバ達七匹のノロイ島への波乱に満ちたドタバタの冒険がはじまった。嵐で船は沈没、バラバラになるイカダ、黒ギツネ“ザクリ”や野犬、カラスとの死闘、そして人間の恐怖など乗り越えながら、冒険の途中で出会った仲間(ネズミや海鳥など)の協力もあって、ガンバ達はついにノロイ島に辿り着く。
ガンバ達は忠太の仲間たちと合流を果たし、忠太も最愛の姉“シオジ”との再会を喜んだ、しかしそれはつかの間の喜びでしかなかった。大勢のイタチを引き連れ、崖の上に立つ銀色に輝く巨大な白イタチのノロイが、そんなガンバ達を臨む。「ネズミ対イタチ」生き残りを賭けた死のサバイバルが今始まろうとしていた。
ガンバと仲間たち
非道で強大な力を倒すため、泣いて笑って大汗や冷や汗かいて、時に足を引っ張り合いながら、勇気と絆で立ち向かう小さなネズミたち。個々のキャラがそれぞれ魅力的で、容易に感情移入出来ちゃう。そんな魅力的なネズミたちの紹介です。
ガンバ
「オレ、ガンバ。がんばり屋のガンバ」が自分を紹介するときのキャッチフレーズ。元気で負けず嫌いで怖いもの知らずの超ポジティブな町ネズミ。仲間たちはガンバの行動力に一目置いているが、その猪突猛進な行動が仲間の足を引っ張りピンチを招くこともある。
ボーボ
ガンバの親友。おっとりとした性格で食いしん坊。その食いしん坊が災いして仲間を窮地に追い込んじゃうこともしばしば・・・。だけど誰よりも鼻が利き食糧探しに一役をかう、なくてはならない存在。
ヨイショ
親分肌の船乗りネズミ。右目の眼帯が強さのシンボル。男気があり情に厚い。港で拳を交わしたガンバには、男として惚れ込んでいる。一方で理性の高さもあり、ガンバの暴走をちょくちょく制止する。眼帯をしているのは、以前ノロイに襲われ失明したらしい。
ガクシャ
ヨイショとは幼なじみ。大きなメガネがトレードマーク。名前のとおり物知りで仲間内のシンクタンク的存在で、なんと潜水艦まで作ってしまう。慎重派で石橋を叩きすぎるところもあり、猪突猛進なガンバにはよく翻弄される。
シジン
詩とお酒をこよなく愛す風来坊ネズミ。医学知識をもつ仲間内では医者の役割を担う。他の仲間よりも耳がいい。飄々とした性格で普段は争いごとは好まない。
イカサマ
サイコロとオトモダチな博打好きなネズミ。名前のとおりイカサマが得意で、足が速く泳ぎも得意。一匹狼で刹那的な考えを持っているが、ガンバ達と行動を共にするにつれ、仲間を思いやる一面も芽生える(もともと情のあつさはあったのだろう・・・たぶん)。
忠太
仲間からのぞみを託され、命からがら島から脱出し、ガンバ達に助けを求めてきたノロイ島のネズミ。すぐ泣くが弱虫ではない。「絶対に仲間を助ける」という信念を持ち続けている。ノロイ島の地図を背中にさして携帯。ガンバのことは兄の様に慕っている。
アニメ史上屈指の凶悪キャラ“ノロイ”
ガンバ達の宿敵として描かれているのが、巨大な白イタチ“ノロイ”だ。どのくらい巨大なのかというと、通常のイタチの三倍くらい大きい。この巨大な白いイタチが崖の上に仁王立ちする姿は、日の光によって体毛は銀色だったり金色に輝き、美しささえ感じる。また鋭く切れ長で赤い目は、殺気を帯びその赤い眼光は恐怖以外の何も感じられない程だ。その悪行は「白い悪魔」と恐れられ、ネズミの言葉を話し、眼光を利用して催眠術を使うことも出来る(ガンバも術中にはまった)。
ノロイのネズミたちに対する攻撃の殆どは、捕食を目的にしたものではなく、大部分は殺戮だ。まったくおっかない奴だ。ノロイは手下のイタチを使いネズミたちに攻撃を仕掛けるだけではなく、かなりの策士で、ネズミたちの中にスパイを送り込むような謀略も仕掛ける油断ならない奴でもある。
そんなノロイは恐ろしく残忍で強いだけではなくタフだ。ガンバ達の作戦にまんまと嵌り、一度は潮の流れによる大渦に呑み込まれるが、ガンバ達が逃れた島に再上陸する(まるでゴジラのようだ)。
白くて赤い目をしたノロイは色素異常のアルビノかも・・・。
衝動的だったけど購入して損はなかったDVDだった。また観ようっと。
■ガンバの冒険 第一話(観てみてね!)